明治維新以来150年ぶりの「令和維新」を実現させる社会・会社づくり

①未来に希望が持てない現代日本社会

2020年を迎えた日本は、世界的な感染症から始まり、大変な困難に直面しています。グローバリゼーションが終焉を迎え、AIやロボット、IoT、ブロックチェーンなど第4次産業革命が始まっています。

急激に変化しつつある日本社会は、世界規模での競争の激化と強烈なストレスの高まりを生むと同時に、そうした苦難をいくら続けても未来が見えないという絶望的な状況にも立たされるようになりました。

年間の自殺者は3万人を越え、銀行から融資を止められ、どんなに苦労しても報われない、安心感が持てない、未来への希望さえ持てないという絶望的な状況が社会の至るところで広がっています。

日本人は誇りを失い、お互いの絆は断ち切られ、日本社会は1970年代とは全く違う姿に変わり果てています。50代以下の人は、当時の人間の温かみを覚えていると思いますが、40代以下は何も感じないまま生きています。

②社会危機・環境危機がない社会

安定が続いていく世の中というのは、昨日から引き継いだ問題に翻弄されることなく、翌日に問題を先送りすることなく、一日一日が無理なく無駄なく充実している世の中のことです。また、今日の勝ち負けにこだわることなく、昨日の悲しみに打ちひしがれることもありません。

一時的に順調であっても、来月には突然会社からリストラされたり、病気にかかったりすれば人生が転落していってしまうこともあります。私たちは、これまで嫌というほどそういう姿を見せ付けられてきました。

誰もがそういうことを体験しているのが今の時代であり、このまま二極分化が最後に行き着いた時、そこに何が見えるのかについて多くの人が気づき始めています。それは、勝者も敗者もいない荒野だけが広がっているという光景です。

今、日本人が何を求めているのかと言えば「安心」です。昨日の心配を引きずることなく、明日の心配をすることもなく、今日一日を最高に晴れやかな気持ちで暮らしたいと思う気持ちです。安定と平和を求め、安心を感じて生きていきたい、それが日本人が求めている価値観です。

それと同時に、私たち日本人は今までのこの辛かった平成/令和の苦難の時代を忘れたいと思っているように思います。私たちは、平成/令和時代から早く抜け出したいと思うと同時に、忘れたいと思っています。

なぜかと言えば、多くの人がこの辛い時代の被害者であると同時に、加害者にもなってしまっているからです。だからこそ、日本人は今までの恨みを一度全て水に流し、いよいよゼロからやり直すチャンスを手にしつつあります。

③価値観が大きく変わる社会

日本人は貧乏にされてしまい、世界から相手にされなくなりつつありますが、実際には経済力や生活水準は高いと思います。だからこそ、日本には新しい価値観が必要です。日本人の活力が失われ、貧しい中で暮らすようになってしまったのでしょうか?

その理由は、平成から令和の現在まで日本が価値観を変えようとしなかったからです。平成に入ってからの日本というのは、無我夢中で走り続けたことで国民が疲れ果ててしまったように思います。

日本に必要なことは価値観の定義を変えることです。具体的に言えば、新しい日本の価値観を定義することです。新しい日本という国は、政治家や大企業発ではなく、民衆から発せられた価値観を共有(シェア)することから始まります。国と言うよりも、札幌市や中央区など地域ごとに価値観を定義するところから始まります。

私たちAtlasでは、これまでの縦ではなく、横のネットワークで情報を共有できる社会を構築するための提案を出しています。本当の意味での共栄共存の社会の実現は、日本から始まっていきます。

④健全な「スローライフ」のライフスタイルの提案

今後、人々の意識改革が起こることで、健康や知識の学び直しを大切にしながら様々な側面でライフスタイルを変えていこうという動きが出てくるものと思います。例えば、有機・無農薬栽培が食の主流となったり、ヨガなどのフィットネスを時間をかけて楽しむようなことです。

また、英語や国語(日本語)を楽しみながら学んだり、リノベーションによって環境に優しい家に住んだり、再生エネルギーが利用できることも含まれます。さらに、家庭菜園やマンツーマン形式での学校の授業もあります。

このようなライフスタイルは、欧米や日本でも浸透しつつある考え方ですが、単なる流行ではなく、全ての分野と横でつながることで内容が進化しているのが特徴です。視点を広げることで、そこにはひとつの新しい価値観が、人々のライフスタイルの変化を通じて定着しつつあることがわかってくると思います。

結局、視野が狭い人にとっては、個々の分野での変化を個々に見れば単にそれだけの変化であり、新たな流行かもしれません。健康を大切にしたり、持続可能性という言葉も昔から使われている言葉ではあります。

一体何が違うかと言えば、次第に多くの人々が「スローライフ」の考え方に沿ったものに総合的に変えつつあるということです。実際に、ある種の価値観や考え方を持った若い人や引退した高齢者が、総合的にライフスタイルのあらゆる側面で行動を変えています。

実は、日本人の一部はすでに目に見えないところで大きく変わり始めています。首都圏から北海道に移住している人をみても、確実に「中央集権」から「地域型」に今、進化を遂げている真っ最中です。

⑤利権構造が崩壊し、主役と脇役が入れ替わる

大きな時代の変化というのは、まずこれまで表にいた政治家や公務員、大企業に勤めている人々の時代が完全に終わる前に、次の時代に活躍するために裏にいた人々が表に出されるということです。

大きな時代の変化の予兆や準備は、必ず今の時代の中にあります。今の時代をよく気をつけて見ていくと、そこに次の時代に活躍する人々の姿が見えてきます。次に、大きな時代の変化というのは、突然出番が回ってくるということです。

今まで全く関係がなく、相互に独立していた人たちが同じ場所で顔を合わせるようにして、次の時代に一緒に働く人々が揃っていくということになります。そう考えると、このコロナ騒ぎというのはその延長線上にあることを意味します。では一体、彼ら・彼女らは何を求め、何を大事にし、何を価値観として生きていこうとしているのでしょうか?

いよいよこれからは、少数派であった人は前に出てくる必要があり、多数派であった人は後ろに下がる必要が出てきています。中央集権から抜ける新たな人々が増え始めていますが、このことをすでに学んでいるか、気づいています。

彼らの多くは長い間、味方がいないまま虐げられ続けてきたので本当の強さを持っています。彼らがお互いに存在を確認し始めた時、ようやく本当の未来が始まります。アメリカでは、紙幣の代わりになるトランプのデジタル通貨が生まれます。

一方、変化についていけない人間たちは、「因果応報」として今まで虐げてきた人と同じ目に遭うことになります。身近に信頼できる人がいない場合、本当の孤独を味わうことになるということです。

INDEX

02.財政危機・環境危機がない社会・会社づくり