社長メッセージ

 

8.なぜ大学生向けの「情報リテラシー教育」が必要なのか

現在のところ、大学では「インターン」という就業体験をすると単位が取れるという制度があり、多くの大学生が大学に通わずに会社に出勤するようになりつつあります。

そうすることで、ライバルである同級生よりも一足早く就職し、生活の安定を手にしたと信じているようです。しかし、世の中はそんなに甘くはなく、年々業績が落ちている企業側からすれば、安価な労働者と認識されるだけで、いずれ切り捨てられることになります。

彼らの親でさえ生きる方向性を見失いつつある中、家庭教育どころか少子化世代である若い人たちは、実社会では使い物にならないのは明らかです。それでも一人一台のパソコンを与えられ、社内で仕事をしているフリをしているうちはまだいいですが、本採用となった瞬間に使えない社員の烙印を押されることになります。

結局、若い人たちはいわゆるIT企業に転職することになり、どこに所属したところでキーボードを叩いているフリをする仕事しかなく、勤務中でもスマホをいじり、社内の様子をSNSでつぶやくことしかしません。

そして、勤めている企業の倫理に反した動画や画像をアップすることで炎上し、それが若い人たちの快感になるというわけです。なぜそのようなリスクを負ってまでアップするのかと言えば、それが唯一の存在証明」になるからです。

いよいよ国や自治体、そして企業などの存在証明がなくなりつつあります。そして、これまでの市場シェアの獲得や利権構造についても意味がないものと感じる局面が増えてきました。そのことは、日本だけではなく、世界中の様々な局面で変化が起きています。

私自身、最近は特に、仕事や私用で外国に行くたびに変化を強く感じるようになりました。そして、「情報リテラシー教育」は自立した個人であることを知るために必要であることが明らかになってきています。そこで必要とされるのは、状況変化に耐えていくために必要なセンスであるということです。