リーダー候補の選出方法は、実のところ推挙しかありません。リーダー候補は、推挙に際して自己主張はできません。決めるのは、その他大勢は大きな心で見守る目でしかありません。
リーダーは常に原石である若者でなければいけません。原石は人々を納得させるだけの心の持ち主でないといけません。しかし現在は、選ぶのは一定年齢以上の大人であり、年寄りが若者を選出してしまっています。
17世紀のモンゴル帝国では、まずチンギスハーンはクリルタイで推挙され、小国のハーンになりました。この推挙方式は過酷でした。推挙された人間は命がけで自分を磨き、不適確な人間はあっという間にボロボロになりました。本物のリーダーは、こうして出来上がるのです。
古来、日本の村社会も、推挙が基本でした。リーダーが口角泡を飛ばして、他者を押しのけ自己主張するのは、最も恥ずべきことだったといいます。弥生時代以降、中国大陸の影響が日本全土に浸透しました。官僚、中央集権、科挙と現在のヒナ型はその時につくられたわけです。
しかし、最小行政単位では、クリルタイの伝統がいまだに残っています。なぜなら、リーダーの資質とは何かを知るモンゴロイド・メンタリティーの核心を捉えた優れたシステムだからででしょう。その資質を一言でいえば徳です。
出しゃばらない、口先でものを言わない、筋を曲げない、配下を道具にのし上がろうなどと夢にも思わないこと。そのためには頭一つ抜けた優れたセンスが必要です。三次元ご利益主義の限定囲い込みレベルの人間ではお話にならないのです。
天性の資質に加え、奮闘努力をして自分を磨き上げ、何よりも弱者に優しく、何事にも動じない胆力、加えて人徳の高さが滲み出るようにならなければいけないのです。小さな村にはそうたくさんの人材がいるわけでもないのに、少ない中から選び出し、育ててきました。
日本は紆余曲折を経て、現在の明治維新以来の文明開化を経て、敗戦によるアメリカGHQの支配を受け入れ、議会制民主主義を作り出したと歴史の教科書では語っていますが、それは大きな間違いです。
現在、主流のリーダー選出方法では本物のリーダーを選ぶことはできません。特に、日本人リーダーの選出方法は、漢民族や朝鮮半島の流儀であり、それに加えて欧米の1%の悪癖がこびりついています。
結果、官も民も世襲家系やサイコパスしか選ばれなくなりました。これでは繁栄どころか、日本は滅亡一直線です。この仕組みでは、出しゃばり、口先人間、平気で筋をねじ曲げる、配下を道具に伸し上がるタイプしか選ばれないのは当然です。
臆面もなく、お笑い芸人崩れやパペット俳優、自称文化人が選挙に出馬しています。そもそも選ぶ基準が狂っているので男女平等も何もありません。代表の選出方法から見直さなければ、日本品質の復活はあり得ません。
政治家に限らず、どんな組織であろうと、リーダーは押し上げられて、鍛えられようになります。理論整然、立て板に水は結構ですが、自己主張を控えるのは他を圧倒する気迫を前面に出すまでもないからです。
一方、欧米（西洋）の流儀は別の意味で過酷です。フランス国民の選択は選挙で台無しにされた面もありますが、国民はメディアを通して選挙の結果が全てではないことも示唆しています。同列に論ずる前に自己主張の質の違いをよく考え直すべきです。
さて、世界中で、リーダーの選出方法の最適化が求められています。そして、もう一度念を押しますが、リーダーは30代までにし、40歳を過ぎたら、選ばれる方ではなく、選ぶ方に回るべきです。50歳過ぎて議員や首長をやっているというのはおかしい話なのです。
リーダーは推挙されて後、主権者によって鍛え上げられるとのですから、中央とのパイプがどうやら、官僚の忖度がどうのなんてどうでもいい話なのです。40代以上には原石（若者）を磨き上げる役割があり、当然、選ぶ側のセンスが脆弱なら代表の資質も劣っているというわけです。しかし、それがその地域の限界なら受け入れるしかありません。
世襲候補を判で押したように代表を選ぶ地域や組織はいずれ疲弊し崩壊することになります。その地域はすでに活性化が大きく低下し、長期低落し続けていることから代表の資質で格差が出ていることが分かります。
そこから主権者による改善努力が始まっているのです。なぜなら、隣の国は活性化が進んでいるのに、自分の住んでいる国は暗く淀んでいるのは一目瞭然だからです。この差が当事者に突きつけられることで、自主独立の気概が生まれてきます。
だから、いつまでも中央にぶら下がって小銭で満足する小心者の代表しか選べないのです。石原元都知事のような無惨な老醜を晒すのは、まともな日本人が日本品質の望むところではありません。そんな人間に限って愛国心やら軍事力強化だと語るのです。その辺の分別がつかないのが、劣化した証拠なのです。
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