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日本に住む若者(若い友人たち)に伝えたいこと。

 

 7.論理と情緒を一緒に処理することができる左脳を持つのは日本人だけ

アメリカを自分の意思で飛び出してから、私はすぐに日本全国津々浦々を回ってきました。様々な人たちとの出会いがあり、様々な場面で助けていただきました。ただただ心から感謝の気持ちしかないのですが、「それでは私に何かできることはありませんか?」と尋ねるとよく聞かれることがあります。それは、

「ピーターさんはアメリカ育ちでアメリカで会社を設立したんですよね。それも米軍にいた時に通訳官もしていたと聞いています。どうやったら英語ができるようになるのでしょうか。英語が必要で困っているんですよ」

世代を問わず、多くの皆さんが同じ悩みを持たれているのではないでしょうか。時代はグローバル化ですから、英語くらいできなければ仕事にならない、とよく言われています。

世の中は、「英語!英会話!TOEIC!」の嵐になっています。文科省は2013年に「グローバル化に対応した英語教育改革実施計画」を発表しました。小学校の英語授業の開始時期を現行の5年生から3年生に前倒ししたことを決定したのです。

この話を聞いてどう思われましたか?小学3年生というとまだ8、9歳です。私がその年齢だった時は1980年代初頭で、すでにアメリカで暮らしていました。正直、ほとんどの同世代の日本人は英語の「エ」の字も学校では習ったことがありませんでした。

学校では毎日、野球やサッカー、警ドロなどで遊んでいたはずです。その後、2014年に文科省でこの問題に関する有識者会議の初会合が開かれました。その際、「社内公用語を英語にした」ことで話題になった楽天の三木谷さんが委員としてこう語りました。

「三木谷委員は、英語教育の充実を「日本にとって死活問題」と強調。小学校から英語に触れる機会を増やし、大学入試でも会話力を問うTOEICの活用を提案した」と、産経新聞に記事が掲載されています。

こうした展開を、新聞やテレビで知っている人も多いと思いますが、皆さんはどう思いますか?その結論を書いておきましょう。

さて、英語について悩んでいると聞くと、私が必ず伝えることがあります。それは人と人の間のコミュニケーションは言葉によるものだけではないということです。これは学術的な研究の結果、「コミュニケーションにおいて言葉が伝えるメッセージは相手に伝わるメッセージの7%にしか過ぎない」ということが知られています。

皆さんビックリされたと思いますが、意思疎通において大事なことはもっと別のところにありそうです。人間は相手が発するメッセージを「視覚」「聴覚」「体感」の3つで受け止めています。そして、これら3つの能力の方が言語よりもはるかに高い割合を占めているのです。

だから、私は文科省や英語本を書いているエライ人たちにこう言いたいのです。「あなたたちはもっと大切な何かを忘れていませんか?ネイティブのように英語を話すことができれば外国人とうまくやっていけて、グローバルなビジネスができると考えるのは甘いのでは?」

これからの時代を生き抜くにあたり、私たち日本人には単なる英語を勉強する暇があるのであれば、別のことに努力すべきなのです。それは、デフレ化がスピードを増し、その中でも何としてでも金融資本主義を維持しようとする欧米のグローバルエリートが巻き起こす、様々な出来事で想定外の事態が起こっても、動じない自分を創ることです。

どれだけ英語ができてもグローバル・リーダーになって、世界中を飛び回ったとしても、想定外の出来事に巻き込まれるたびに振り回されるのでは、何も始まらないからです。理化学研究所脳科学総合研究センターでは適応知性研究チームの藤井直敬氏の著書から引用してみます。

「予想脳とは、次に起きる未来を常に予想して、絶えず流入してくる自動処理された外界環境情報と自己が予想した未来とを比較することが、脳の本質的な機能であるという考え方である。

なぜ、脳はそのようなことをするのか。それはおそらくエネルギーを有効に使うためであろう。人工知能のことを考えてみればそことが納得できるようになるだろう。問題解決のために常にあらゆる可能性を考えて最適を見つけるという処理は原理的に不可能、という問題を指してフレームワーク問題と呼ぶ。そんなことをしていたら、検証すべき可能性の組み合わせは膨大になり、無限の可能性を探り続けて一歩も動けなくなる。

それでは、どうやって未来に起きる事を予想しているかといえば、自己をとりまく空間情報をベースとしたテンプレートと、その空間に付随して学習により蓄積されたデータを用いて予想を行っていると考える。データには将来起こりえる事が確率的に表現されている。

テンプレートには、空間内に配置されている各データに関わる過去の様々な経験に基づく記憶を元に作成され、そこには過去に起きた事が将来再び起きる確率も同時に蓄積されている。ある特定の環境でどのような事がどのような順序で、どのような確率で起きるかということがテンプレート上のデータに蓄積されているため、次に起きる事の予想が可能で、その予想に基づいて次に行うべき処理の準備がされている。

こうして、外界のほとんどの事は、予想の範囲に収まってしまう。というより、収まるように予想的処理が行われている。さもなければ、フレーム問題に悩むロボットのように我々人類は一歩も動けなくなる。もちろん、テンプレートの切り替えは常時可能であり、我々の持つ予想システムが、多様な未来に常に柔軟に対応できるシステムであるのは自身の経験を振りかえってみれば明らかである。」

つまり、私たちは人間は誰しも生きていくために「未来はこうなる、たぶん」とあらかじめ見込みを立てているということです。そして経験を積めば積むほど、この見込みは分厚いものになっていきます。

こうした作業が行われるのは、膨大なエネルギーを消費している脳が少しでも低燃費で動けるようにするためです。毎日の競馬予想ではなくても、私たちは全員、「予想」を頭の中で繰り返しているのです。

6.日本が失われた25年で本当に失ったもの

INDEX

8.一業界や世界を動かす人は予想脳を使っている